1.機能的MRIを用いた予備的実験の実施 12年度には機能的MRIによる視覚実験の基本的技術の確立を目指し、予定通り目標を達成した。すなわち、他大学医学部放射線科との連携で、定期的に実験を実施する体制とMRI装置内で使用可能な視覚実験技術の確立し、SPM99を用いたデータ分析技術を習得し、数名の被験者を用いた基礎的実験を実施した。 2.機能的MRIを用いた本格的な実験の実施 (1)階層構造刺激を用いた大細胞系と左右半球機能に関する実験を実施した。 (2)そろばん有段者の数字記憶能力についての実験を実施した。成果は平成14年のHuman Brain Mapping学会(仙台)にて発表予定である。 (3)視覚と視覚イメージにおけるカテゴリカルおよびコーディネイト空間関係処理についての実験を実施した。成果の一部は平成13年の日本基礎心理学会大会(関西学院大学)にて発表した。 3.行動実験の実施 (1)時間周波数を変数とした半球機能差に関する実験を実施した。成果は平成13年の大学年報にて発表した。 (2)カテゴリカル処理とコーディネイト処理における空間周波数成分の関与に関する実験を実施した。成果を平成12年の日本基礎心理学会大会(立命館大学)にて発表した。またこれを論文化し、Journal of Cognitive Neuroscience誌に発表した。 (3)上・下視野における大細胞層の分布の違いに関する実験を実施した。成果は平成13年の日本基礎心理学会大会(関西学院大学)にて発表した。 (4)コーディネイト空間関係処理における粗い符号化の役割についての実験を実施した。
|