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2000 年度 実績報告書

遅延強化選択セルフコントロールを用いた注意欠陥多動児早期診断・訓練手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12610100
研究機関メディア教育開発センター

研究代表者

望月 要  メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (80280543)

研究分担者 佐藤 方哉  帝京大学, 文学部, 教授 (10051278)
大西 仁  メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (40280549)
キーワード注意欠陥多動児 / セルフコントロール / 遅延強化選択 / 早期診断手法 / 実験的行動分析 / 実験心理学
研究概要

今年度は注意欠陥多動(ADHD)児の行動的早期診断手法研究の予備研究として,強化スケジュールが他の行動に及ぼす効果について,大学生を対象に実験研究を行なった.
・スケジュール誘導性攻撃行動に及ぼすビデオ映像の効果の研究:ADHD児に対して強化スケジュールを実施する場合,強化スケジュールの謂わば副作用として誘導される各種行動に対して事前に十分な配慮が必要である.そこで,強化スケジュールによる副次的に生じる行動のうち,臨床的な重要度から攻撃行動に注目し,ヒトのスケジュール誘導性攻撃行動(SIA)をビデオ映像により緩和する可能性を検討した.実験では参加者に書類チェツクの単純課題を行なわせ,その課題に変比率(VR)と消去の混合(mixed)スケジュールを導入した.課題遂行と同時にビデオを試聴させた.ビデオは,都市の風景を写し続ける中性的なもの,スキー選手の演技を写した爽快感を伴うもの,殺人・流血シーンを伴う暴力的なゲームの映像の3種類を用いた.この実験の結果では,暴力的映像もSIAを促進することはなかったが,同時に他の映像を試聴させてもSIAが抑制されることもなかった.
・シドマン型回避反応に及ぼす強化スケジュールの効果の研究:上記の研究と同様の目的で,シドマン型回避における回避・逃避反応の頻度と強度を指標として正の強化と負の強化の2種類の強化スケジュールの効果を測定した.実験では参加者を変時隔(VI)と消去の混合スケジュールで強化されるコンピュータ・ゲームに従事させ,同時に嫌悪的な騒音をシドマン型回避スケジュールにより回避・逃避させ,回避・逃避反応の頻度と強度を測定した.個人差は見られたものの,回避・逃避反応の頻度・強度ともに正の強化スケジュールよりも負の強化スケジュールで高く,負の強化スケジュールが個体に及ぼす情動的な効果を明らかにすることができた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 吉原さくら,米永隆,望月要: "攻撃行動に及ぼすテレビゲームの効果"日本行動分析学会第18回年次大会発表論文集. 106-107 (2000)

  • [文献書誌] 吉原さくら,望月要: "シドマン回避反応に及ぼす強化スケジュールの効果:正の強化と負の強化の比較"日本行動分析学会第19回年次大会発表論文集. (発表予定). (2001)

  • [文献書誌] Yoshihara,S & Mochizuki,K: "Effects of positive and negative reinforcement upon avoidance behavior in human"Proceedings for The International Association for Behavior Analysis 2001 Conference in Venice. (発表予定). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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