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2001 年度 実績報告書

日本における文化接触研究の集大成と理論化

研究課題

研究課題/領域番号 12610118
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

箕浦 康子  お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (20135924)

キーワード文化接触 / 構築主義 / グローバリゼーション / アイデンティティ / 異文化体験
研究概要

本年は、新しい研究動向である構築主義的な文化接触研究について以下のような研究活動をした。
(1)2000年度の研究成果の一端「日米間移動とアイデンティティのハイブリッド化-在日国際学校卒業生の追跡調査から-」を『お茶の水女子大学人文科学紀要』第15巻に発表した。
(2)アトランタで開催されたアメリカ人類学会のサブフィールドである心理人類学会に参加し、豊田市の日系ブラジル人集住地域で1年間フィールドワークをしたダニエル・リンガー教授と研究懇談した。この研究交流の成果は、構築主義の立場に立つアイデンティティ研究についての文化人類学サイドの取り組みについての知見を得たことである。リンガー教授からもらった未公刊の論文にヒントを得て、文化接触研究における本質主義と構築主義について理論的研究を一歩前進させることができ、その成果を盛り込んだ論文を研究成果報告書に収録すべく執筆中である。
(3)文化接触研究の分野で博士論文を準備中の院生3人との研究会を15回開催、うち2回には最近博士の学位を取得した渋谷真樹、松尾知明の両氏を招き専門的知識の提供を受けた。研究協力者たちのテーマは、「日本の学校場面でのALTの文化接触:クラスマネジメントをめぐるアメリカ文化と日本の学校文化」、「在日留学生の察知する日本文化のルールをめぐって」「オーストラリアの日本語教師の日本語教育観」に収斂してきた。また、矢吹理恵の博士論文の指導を通じて、アメリカ人と結婚した日本人女性が身体装飾や室内装飾を使って自己のアイデンティティを構築する様について検討することができた。
(4)中高年層とIT革命の出会いも新しい文化との接触と見なせば、文化接触研究の枠組で研究できる。本科研の知見の他分野への適用の可能性についても検討をはじめた。
(1)(2)(3)の成果は冊子体報告書に収録すべく、論文作成中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 箕浦康子: "日米間移動とアイデンティティのハイブリッド化-在日国際学校卒業生の追跡調査から"お茶の水女子大学 人文科学紀要. 第54巻. 187-199 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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