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2002 年度 実績報告書

ジェンダー・ステレオタイプの作用を規定する集団要因の検討

研究課題

研究課題/領域番号 12610127
研究機関広島大学

研究代表者

坂田 桐子  広島大学, 総合科学部, 助教授 (00235152)

キーワードジェンダー / ステレオタイプ / 集団生産性 / 社会的手抜き / 社会的補償 / 性別構成比
研究概要

本年度は,(1)集団におけるジェンダー・ステレオタイプの共有度が集団の性別構成比および集団リーダーの性別によってどのように異なるのかを,ある企業の従業員約8,000名に対する調査によって検討すると共に,(2)ジェンダー・ステレオタイプが集団のパフォーマンスにどのような影響を及ぼすのかを実験的に検討した。それぞれについて得られた知見は以下の通りである。
(1)回答者が所属する部署の性別構成比とジェンダー・ステレオタイプ的な態度(女性のライフコースに対する伝統的態度)との関連を検討したところ,男性が少数派(40%以下)の部署の男性は,その他の部署の男性に比べて,ステレオタイプ的態度が弱い傾向が認められた。また,性別構成比に偏りがある部署の女性より,男女の比率が均等に近い部署の女性の方が,反ステレオタイプ的態度を有する傾向があった。女性管理者がいる部署の回答者は,いない部署の回答者に比べて,ステレオタイプ的態度が強い傾向があった。
(2)大学生4名の共同作業集団において,集団の性別構成比(男3女1/男1女3)および課題のジェンダー・ステレオタイプを操作した。その結果,ステレオタイプ的に少数派の性別に適した課題を行う場合は,集団メンバー全員に社会的補償が生じる一方,ステレオタイプ的に多数派の性別に適した課題を行う場合には,集団メンバー全員に社会的手抜きが生じることが明らかになった。ジェンダー・ステレオタイプが集団メンバーの課題遂行能力やモチベーションに対する予測に影響を及ぼし,それが実際にメンバー個々人の努力量に反映されることが示された。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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