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2002 年度 研究成果報告書概要

新入学児における潜在的カリキュラムの習得と定着の過程

研究課題

研究課題/領域番号 12610130
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関香川大学

研究代表者

有馬 道久  香川大学, 教育学部, 教授 (10151185)

研究期間 (年度) 2000 – 2002
キーワード小学1年生 / 替在的カリキュラム / 教室ルール / 事例研究
研究概要

本研究では,小学校に入学した児童が,潜在的カリキュラムをどのようにして習得していくのかについて検討した。2000年度は,小学校1年生のあるクラスについて,4月,6月,11月,翌年の3月に計36日間,計58時間の授業を観察,録画し,カテゴリー分析と事例分析を行った。このクラスには40名(男女同数)の児童が在籍し,担任教師は教歴17年の39歳の男性であった。その結果,児童は,潜在的カリキュラムの1つである教室ルールとして,「適切な姿勢のとり方」,「発表の仕方」,「号令の掛け方」などを学習することがわかった。教師は,入学直後は「説明する」という方略を用いるが,しだいに「ほめる」,「注意する」,「待つ」という方略を多用するようになることがわかった。2001年度は,1年生の別のクラスについて,4月,11月,翌年の2月に計32日間の朝の会と48時間の授業を観察,録画した。このクラスには35名(男子20名,女子15名)の児童が在籍し,担任教師は教歴32年の54歳の女性であった。ADHD(注意欠陥/多動性障害)児と集団保育未経験児の2人の児童に焦点を当てて,事例分析を行った。その結果,教師は,この2人の児童に対してかなり長時間の個別対応を行い,社会的スキルを指導していることがわかった。そして,この相互作用を通じて,クラスのすべての児童に「我慢すること(教師の指示に従うこと,順番や時期を待つこと,課題に集中すること)」という潜在的カリキュラムを教えていることが明らかになった。

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公開日: 2004-04-14  

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