研究概要 |
本研究の目的は、小学校高学年から中学生にかけての進学過程における児童・生徒の時間的展望と学校への心理的適応との関連について検討することである。 研究の4年度目にあたる本年度は、6〜7月に調査を実施し、小学校4〜6年生および中学校1〜3年生、2,251名の調査データを収集した。調査内容は、これまで2年間と全く同じ質問項目だった。すなわち、毎日の生活の様子、自尊心、学校での勉強や友だちのこと、不定愁訴、時間的展望だった。得られた横断的結果は、これまでの3年間の調査結果とほぼ同じだった。中学生は小学生よりも、現在の生活に対して否定的な意識を持つだけでなく、これから先の未来の生活に対しても肯定的な感情を持ちきれない傾向にあった。本年度は、最終年度にあたるために、2〜3月の調査は実施しなかった。4年間で実施した7回の調査データにもとづいて、報告書の作成をおこなった。 また、これまでに収集した調査データを分析した結果にもとづいて、本年度は日本教育心理学会、日本心理学会、日本発達心理学会、などの学会において研究発表し、主に時間的展望の縦断的変化について報告した。
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