研究課題/領域番号 |
12610183
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
藤田 栄史 名古屋市立大学, 人文社会学部, 教授 (50110755)
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研究分担者 |
浅生 卯一 弘前大学, 人文学部, 助教授 (70281912)
飯島 伸彦 名古屋市立大学, 人文社会学部, 助教授 (20259310)
野原 光 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (40085999)
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キーワード | 生産革新 / セル生産 / 雇用・人事管理 / 組立作業 |
研究概要 |
1090年代以降の雇用構造と労働・生活様式の変化を、個別企業での雇用管理・生産・システム変容のレベルにまで降りて明らかにする作業の一貫として、今年度は第一に、自動車産業ならびに電気機器産業のそれぞれ数杜を調査した。 自動車産業については、組立工場の生産体制再編成について見学と合わせた聞き取り調査を行った。組立工場で職場環境の改善と負荷のかかる作業の改善を体系的に進める一方で、新車開発ならびに新車生産の準備にさかのぼったコスト低減をはかるために、全社統一基準での組立作業の標準化が準められている実態につい下調査を行うことができた。 電気機器産業については、「セル生産」「生産革新」についてインテンシブな事例調査を実施した。「セル生産」には、ペルト・コンベアの撤廃ということでは共通性を持ちながらも、流れ作業serial flowを維持したセル生産と、いわゆるワンマン・セルと呼ばれる並行生産parallel flowを採用したセル生産との2形態があり、両者の共通性と相違とを明らかにするデータを収集した。作業のビデオ収録も行い、作業内容の詳しい分析に取り組みつつある。 以上のような生産体制・労働過程の再編成は、個別企業においては雇用・人事管理の再編や企業組織の組み替えとリンクしながら展開しており、生産・労働過程に関するデータ収集にとどまらず、雇用・人事管理、企業組織の再編についても分析を進めつつある。 日本の自動車産業・電気機器産業と比較するために、スウェーデンでの対応する事例の分析も進め、スウェーデンでの代表的な研究について翻訳作業を行い、前書きで我々の見解の一端をまとめた。
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