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2001 年度 実績報告書

地方都市における「内発型」地域経営の現状と展望に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12610192
研究機関宮城学院女子大学

研究代表者

高橋 英博  宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (80206838)

キーワード地方都市 / 内発型発展 / 地域経営 / 東北地方 / 工業都市 / 高付加価値型企業経営 / グローバリゼーション / 場所の個性
研究概要

1 東北の主な地方工業都市を対象にして、前年度の予備調査をもとにしてよりインテンシブな実地調査を行なった。そこからは、大方、戦後の開発は、内陸工業団地の場合であっても、戦前からの地場産業のなんらかの新展開というケースはなく、すべて県外からの、しかも、少数の大手と中堅の企業の誘致を挺子として進められてきたことが明らかになった。その大手企業の多くは、いわゆるIT関連の電子機器企業であり、経済のグローバル化が加速された近年、その急速な停滞が、経済や雇用をはじめとした地方都市全般の停滞を顕著にしていることが明らかになった。
2 各都市から5-7つの先端型誘致企業を対象にした企業調査を実施した。先端型というときの基準を高度開発技術と高付加価値型経営の2つにおいた。この基準を満たす企業は多くなかったため、アンケート調査ではなく、詳細な個別のヒアリング調査を用いることにしたその結果、上記1にみた全体的な停滞傾向にもかかわらず、地方工業都市には、世界に通用する商品開発とそれを裏付ける技術力、そしてその人的資源を備えた中小企業が健在であること、その多くは、戦後の早い時期に誘致された県外からの中堅企業が当該都市にいわば土着化したものであることが明らかになった。
3 上記2の企業調査の結果、それらの企業経営者間には、その企業家精神の共有とともに、大小何らかのフォーマルとインフォーマル双方の連携がみてとれ、彼らが、今後の地方都市の「内発型」の発展の中心になりつつある現実、また、そのさい、彼らは、東北の工業都市の今後の在り方の一つとして、旧来からの地場産業に付着してきた都市の個性というよりは、各工業都市の「個性」を新たに創造していくことの重要性を認識していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高橋 英博: "フィールドと理論枠との間にあるもの"社会学年報. 30号. 39-60 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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