1.理論的根拠づけとしてのミードを中心とした行動主義、機能主義の社会心理学理論について研究を深めた。とりわけミードの未公刊論文集や社会心理学諸義などについて文献研究を行い、パースペクティブ論について整理を行った。成果の一部は青木書店から近刊予定の『哲学中事典』の「機能主義」という解説に反映。 2.福岡市各地のサブカルチャーシーンを観察し、またなんとかインタビューが可能な場合は随時実施し、非常な大きな特徴をもつこの地域のサブカルチャーについて調査を行った。 3.岡山市近郊における青少年の文化を観察しているうちに、長船(備前市)でおこったバット殺傷事件にゆきつき、この事件をめぐる報道について調査をした。進学、部活動、メディア、地域、学校制度など、少年を「焦燥」にかりたてる文化のケースとして興味深いものであり、論文をまとめた。(小谷敏『少年論を読む(仮題)』世界思想社 近刊)。この他少年事件についてもう一つ論文を執筆した(伊坂吉次他編『生と死の現場』ナカニシヤ近刊)。
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