研究概要 |
(1)先行研究、実践の収集整理については、学術雑誌、学会報告はもとよりのこと、今回はとくに当事者(介護者)による介護手記や、ケアの実践現場から発信されている事例集、ブックレットなどを収集、家族の介護過程の分析を試みた。介護期間はおよそ3段階にわけられることが判明してきた。その段階ごとに介護者が求めているサービスの量や質に差異が生じるということが認められた。このことを裏づけるために、岐阜県下の2地域で、「介護者の集い」を開催し、その参加者にヒアリング調査を行った。 (2)家族介護者からの事例の提出、ヒアリング調査の結果から、(1)痴呆性高齢者と介護者との共依存関係(2)1人の介護者による「抱こみ介護」という現状が明らかになった。 (3)在宅での介護をよりよく継続させていくための援助方法について、現場の担当者からのヒアリングを行った。とくに在宅介護支援センターの職員から援助事例を提出してもらい、検討会をもって、個別の援助過程についての検討を行った。 (4)援助方法について、最新の研究についてサーベイを行い、ケア方法に関するハンドブック等を入手学習中である。なかでも、1999年にアメリカで出版された「Dementia,Aging,and Intellectual Disabilities」はすぐれており、早急に抄記を行うつもりでいる。
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