研究課題/領域番号 |
12610223
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研究機関 | 帝京平成短期大学 |
研究代表者 |
川名 はつ子 帝京平成短期大学, 介護福祉学科, 講師 (50091054)
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研究分担者 |
高木 晴良 帝京大学, 情報センター, 講師 (90187930)
中村 泉 日本女子体育大学, 保健学教室, 教授 (60091055)
高野 貴子 帝京大学, 医学部, 助教授 (50236246)
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キーワード | ダウン症候群 / 知的障害者 / 健康管理 / 入所施設 / 通所施設 / 体脂肪率 / 肥満 / 食生活 |
研究概要 |
1.ダウン症児の早期療育教室で管理栄養士の協力の下、栄養相談と肥満予防のための食生活調査とその後の指導を継続している。増加した個別の相談に応じながら、経過観察中である。 2.知的障害者の成人期肥満の実態を探るため、都下の入所更生施設3ヵ所(計120人)と通所作業所6ヵ所(計200人)において体脂肪率、血圧などの測定を年2回夏・冬に継続したほか、新たに茨城県の入所更生施設(計100人)で現場職員による測定の試みを始めた。入所施設では男性の肥満が解消する例が増えた一方、やせすぎが心配な例も数例ずつ見られた。BMIでは肥満と判定されながら体脂肪率が数%と異常に低い例が数例あり、服用している抗てんかん薬の影響で水分を多量摂取している疑いがある。また女性の肥満が目立ち、解消困難な理由を追及する必要がある。 3.給食の摂取状況の観察や職員からの聞き取りも、可能な施設で引きつづき行った。 4.個々の生育歴、原疾患名、合併症や既往歴、ADL、生活習慣病の家族歴、就労や余暇活動の状況などを調査した。健診結果のデータを解析中である。 5.茨城県の入所施設では利用者の高齢化に備えた健康管理を職員・保護者有志で開始しており、この点に重点をおいた聞き取り調査を実施して投稿準備中である。 6.利用者の親が高齢化し、食生活改善その他の健康管理が困難になっている。栄養士や看護師、生活指導員などがサポートして知的障害をもつ本人の自覚を促し、肥満解消や改善に結びつく生活習慣の確立に努める"本人活動"を神奈川県の施設の管理栄養士と共同で開始した。肥満についての学習会や、減量成功例の発表会などを通じ、本人活動は可能との見込みが得られた。
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