研究課題/領域番号 |
12610223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 帝京平成短期大学 |
研究代表者 |
川名 はつ子 帝京平成短期大学, 介護福祉学科, 講師 (50091054)
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研究分担者 |
高木 晴良 帝京大学, 情報センター, 講師 (90187930)
中村 泉 日本女子体育大学, 保健学教室, 教授 (60091055)
高野 貴子 帝京大学, 医学部, 助教授 (50236246)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | ダウン症候群 / 知的障害者 / 健康管理 / 入所施設 / 通所施設 / 体脂肪率 / 肥満 / 食生活 |
研究概要 |
本研究では主に、成人期知的障害者の心身の健康状態と健康管理に係わる社会資源の現状を、通所・入所施設での身体計測や聞き取り調査等により明らかにすることをめざした。19〜72歳の489人中、男性306人(62.7%)、女性182人(37.3%)で、ダウン症を持つ人は63人(12.9%)であった。平均年齢は男性36.1±11.4歳、女性36.5±11.2歳で性別の有意差はなかった。 体重、体脂肪率、BMI、ウエスト・ヒップ比、血圧を測定したところ、健常者と異なり、肥満の諸指標と血圧との間に明確な相関関係がなかった。さらに次のような点が明らかとなった。 (1)女性の体脂肪率は平均値がすでに肥満の判定基準値(30%)を超えており、肥満は深刻である。一方、血圧は女性の方が低い傾向があり、女性特有のアプローチを要する。 (2)男性ではすべての項目で通所群が高い値を示し、体重、BMI、体脂肪率、血圧では統計的にも有意に高かった。女性はウエスト・ヒップ比で通所群が低い値を示したが、その他の項目では両群に顕著な差は認められなかった。男性では入所施設での生活のコントロールが結果に反映しやすく、女性では環境因よりも生理学的な要因が肥満につながっていると考えられる。 (3)ダウン症群女性では非ダウン症群より体脂肪率とBMIとが顕著に高かった。男性についてはBMIのみダウン症者の方が高い値を示したが、それ以外では差は見られなかった。ダウン症群の最高血圧は男性110mmHg、女性90mmHg付近に集中し、特に低い傾向が見られた。 (4)35歳未満群の方が身長、体重、BMI、体脂肪率とも高い傾向があり、男性では有意差が認められた。血圧では逆に35歳以上群の方が高い傾向が見られた。ウエスト・ヒップ比は女性では35歳以上群が高く、内臓脂肪型肥満が懸念される。
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