研究概要 |
本年度は、3年に及ぶ計画の第2年度として次の作業を行った。 そのひとつは、イギリスの調査団体に出向いて行う予定の調査をイギリスの代表的な高齢者団体であるエイジ・コンサーンAge Concern,全国に400の支部、これと別に高齢者サービスを提供している128の店舗、とプリンセス・ロイヤル・トラストThe Princess Royal Trust for Carer,介護者向けのサービスを提供している全国に72の事務所およびアルツハイマー・スコツトランド-アクション・オン・ディメンシアAlzheimer Scotland-Action on Dementia,スコットランドにおける痴呆症患者と介護者の為の生活全般にわたって支援している、これらの3団体に手紙を出し、1.年次報告書、2.介護技術に関する文献、3.痴呆症患者の為の介護技術に関する文献の収集を行った。これは、もとより現有文献の補充である。 いまひとつは、イギリスの痴呆症患者を対象とする介護技術の原則と構成の暦年変化とよって立つ考え方を整理する為に、介護技術全般を視野に入れながらイギリスの代表的な介護技術のテキストと痴呆症患者の介護技術のテキストを用い、検討に着手したところである。 この種の検討は、個々の介護技術や痴呆症患者の介護技術に関し系統的に順を追って行わなければならない作業である。両技術の共通性と差異性を明らかにするならば、痴呆症患者への個々の介護技術の特徴を明らかにすることに、作業の目的がある。 今年度に着手し作業は、次年度にも当然引き継ぎながら、最終年度にあたる14年度は、痴呆症患者を対象にする介護技術者養成課程におけるカリキュラムの資料収集とその検討を行う。
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