本研究の初年度として、学校ソーシャルワークをめぐる国内外の現状について、文献並びにインタビュー調査、実地踏査をおこなった。いくつかの教育委員会と日本スクールソーシャルワーク協会の協力を得て、教師・専門職向けに全国動向を押さえ(2000年5月から11月)、従来の教育実践における学校福祉的機能の位置について明らかにした。 同時に海外の先進国であるカナダ・トロント市教育委員会のソーシャルワーカーや大学研究者との研究協議を通して(2000年10月)、学校におけるソーシャルワークの価値、理念、技術・方法、内容について明らかにした。その際、とくに日本の現状に即応する形でソーシャルワーク実践を措定していく上で、教育相談活動や生活指導実践との関係を中心に、教育関係者の教育技術としての対人サービス技法について抽出をおこなった(以上については、2000年11月、日本社会福祉学会にて発表、及び「福島大学教育学部論集、69号、2000年12月」で報告をおこなった)。 あわせて、全国の社会福祉系大学における子ども福祉・家庭福祉等に関するカリキュラム・講義シラバス等を収集し、分析をおこなった。
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