本研究の最終年度として、学校ソーシャルワークのカリキュラム開発における、実践的研究を終えることができた。 県内外の教育委員会や教育センターなどからの研究協議や実態調査を踏まえ、学校現場で教師が習得すべき学校ソーシャルワークの目的、方法技術、価値について現時点での成果を科研報告書においてまとめた。 また、これまでのカナダ・トロントを中心とした学校ソーシャルワーカーならびにトロント市教育委員会、州教育省の諸政策・実施をめぐる関係者との研究協議を経て、日本でのこうした学校ソーシャルワーカーの実践上の課題やカリキュラム化の際の課題について、高い水準での検証と解明をおこなった。特に、日本での教育風土や組織文化に適合したチームワークを通じた学校ソーシャルワークの実際を構築する実践的指針とその方法について明らかにすることができた。 この成果は、2003年6月、社会福祉学の専門学会である「第5回子ども家庭福祉学会」並びに「第45回日本社会福祉学会」「第40回特殊教育学会」で発表をおこなう、そして2004年4月に入ってからであるが、専門誌での公表、出版物(共著)でもって世に問う予定である。 この研究成果は、すでに筆者が担当する大学院の授業や県内外の研修講座等で活用し、評価を得ている。
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