研究課題/領域番号 |
12610240
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
篠原 吉徳 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (10150054)
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研究分担者 |
東原 文子 聖徳大学, 人文学部, 講師 (60272150)
前川 久男 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (50165635)
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キーワード | 学習障害児 / 算数障害 / 教科学習 / 個別教育計画 / 授業分析 |
研究概要 |
本年度は、主に文献研究を行った。邦文、欧文(英文)を問わず広く文献を渉猟し、学習障害児(対象児を、学齢期にある子どもに限定し、特に小学生に焦点を絞った)の算数障害、またそれへの介入に関し、情報の収集に努めた。これまでに行ってきた文献研究を基に、「学習障害児の算数障害とそれへの介入」について、現在、総説の執筆に取りかかろうとしている。 文献研究を通して、学習障害児の「算数障害」を四則計算や数学的推論の困難と捉え、その背景や原因を神経心理学的な視点より追究した。 学習障害児の算数障害を詳しく把握できるだけではなく、彼らの算数学習の教育的支援について有力な手がかりをもたらしてくれるアセスメントの仕方を探究した。 学習障害児の示す算数学習におけるつまずきや困難を、特異的な学習の困難と見なし、文献研究のなかで、これへの教育的な対応を探査した。このことに関連し、斯界をリードするアメリカ合衆国と英国の個別教育計画(IEP)の書式を対照させて、比較分析を行った。日本の事情を考慮しながら、比較分析の結果に基づき、我が国における学習障害児の算数学習で用いられる個別教育計画(IEP)の書式を検討した。 教育相談で筑波大学を訪れた学習障害児に算数の指導を試み、この試みを事例研究と位置づけ、事例研究を通じ、授業分析の方法、分析の観点について、討究した。
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