まず、理論的な研究では、風土論的アプローチの4つのステップ、すなわち、味わいの段、探りの段、つながりの段、受け渡しの段という4つのステップの定式化を行い、「環境教育の風土論的アプローチ」という論稿を発表した。また、風土教材と地域教材、郷土教材との共通点と違い、環境の捉え方について、風土論的アプローチと、鳥越皓之らの文化論的アプローチや鬼頭秀一の社会的リンク論との共通点と違いについて検討した。 次に、諸外国の事例検討としては、イギリスにおける住環境学習、アメリカ合衆国カリフォルニア州の環境教育カリキュラムについて検討した。 さらに、実践的な研究としては、教材開発として、滋賀県近江八幡市の八幡商人の住環境についてのフィールドワークを実施し、発問の系列と教材ビデオを開発した。また、滋賀県大津市立田上小学校の総合学習についての実践分析を行った。
|