本研究は、研究代表者による数年来の映像解析に関する基礎研究、調査・収録実績をふまえ、各地において、地域の中核たる学校を会場として広く実施されている運動会に焦点を絞り、その意義、役割を映像特性を生かした新視座により究明し、文書からは得られない諸情報を収集、分析することをねらいとして企画実施された。 この主旨に則し、平成12年度および13年度の2年間にわたり、以下の3項目にわたる取り組みを行い、所期の成果を得ることができた。 1 1995年以来、継続して続けられている各地の地域運動会の実施計画および実施状況に関して、最新の調査データを更新し、実態の推移を確かめるとともに、映像収集地域を設定する上での基礎資料を整えた。 2 地域運動会に関して、既に、25件の収録実績を有しているが、平成12年度および13年度においては、5箇所の最新の地域運動会の実況を業務用カメラ5台により収録することができた。 3 過去に収録した地域運動会に関する映像記録(個別編集版、総合編集版)を整理、補足改訂するとともに、新に収集した映像記録を加えて、地域運動会の特性(運動会の開催形態、学校の役割、プログラムの構成・内容、参加者の範囲と参加の度合い、会場の雰囲気など)を分析した映像作品を制作して公開した。
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