本研究は、障害児が周囲の人的環境とどのように関わり合っているかというコミュニケーション関係を観察する方法、及びその記述の在り方を検討し、関係観察とその記述評価の方法を開発することを目的としている。また、それに合わせて、観察の結果を関係支援へどのように繋げていくか、コミュニケーション関係への支援プログラムの開発を企図している。 そこで、今年度は、コミュニケーション関係の観察の資料を収集することをねらいとして、以下のような研究を進めた。 子どもと教師とのコミュニケーション関係の実際について、通級指導教室担当教員、養護学校教諭等障害児教育を担当する方々への実践に関わる聞き取り調査を行った。 障害児教育を実践する立場から、子どもとの関係を観察し、記述する手だてとしての指導日記の役割の検討をおこなった。 次に指導日記等関係観察に関わる記述の在り方とその分析方法等の資料の在り方や活用の方法について検討した。 次年度は、コミュニケーション関係の観察に関わる映像記録の役割と関わり手の内省の在り方について検討し、観察方法の在り方についての多様な方法を試みることとする。
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