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2001 年度 実績報告書

北部カメルーン・フルベ族社会における個人史と社会変動

研究課題

研究課題/領域番号 12610321
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

江口 一久  国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (90045261)

キーワード社会変動 / フルベ語 / 北部カメルーン / 伝統的社会 / フルフルデ語
研究概要

本研究では、フルベ族の社会を代表する、多くのインフォーマントについてインタビューをおこなった。北部カメルーンを代表する伝統的な都市であるマルアを中心とする地域で、約百名に対してインタビューをおこなった。インタビューの内容は、テープレコーダーで録音したものを、フルフルデ語の文字資料にするためにはかなりの時間を要した。インタビューと文字化は一日に一人くらいが限度であった。
本調査のインフォーマントとしては、二十世紀以前からある伝統的職業、階層などのカテゴリーの人たちを中心にいすえた。たとえば、そのようなものとして、藍染め職人、狩人、細幅木綿布織師、鉄鍛冶、金銀細工師、皮なめし職人、草履作り、各種革製品職人、魔術師、占い師、民間薬剤師、「土地の主」、馬具職人、太鼓たたき、笛ふき、トランペットふき、サナイふき、語り手、各種ジャンルの歌の歌い手、牛飼い、牛の仲買人、屠殺人、肉屋、農夫、野菜売り、イスラム教師、王、王家の構成員、王宮の各種役人、解放奴隷などがあげられる。
本研究の大切なところは、カメルーン北部のフルベ族の社会におこった、フランスからの独立、石油ショック、北部出身大統領から南部出身大統領への交代、通貨の切り下げ、グローバライゼーションなどの社会変動がフルベ族の民衆の生活にどのような影響をおよぼすかをしらべることであった。フルベ族はカメルーンの内陸にすんでいるので、そのような影響をうけにくいとおもわれているが、様々なレベルで民衆も社会変動の影響をうけるということがよくわかった。ついこのあいだの、連続テロ事件も、イスラム教徒がおおくいるフルベ族の社会ではその影響をうけた。今後も、かれらの社会と社会変動について注意をはらっていきたいとおもう。とくに、インターネットなどの影響をしらべていきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 江口一久: "北部カメルーン・フルベ族の民間説話集V"松香堂(京都). 1254 (2000)

  • [文献書誌] 江口一久: "Ndaa Biy Marva'en The Narrative of a Giziga Pastor"国立民族学博物館. 218 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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