研究課題/領域番号 |
12610328
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横山 伊徳 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90143536)
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研究分担者 |
松方 冬子 東京大学, 史料編纂所, 助手 (80251479)
松井 洋子 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (00181686)
鳥井 裕美子 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (50180203)
木村 直樹 東京大学, 史料編纂所, 助手 (40323662)
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キーワード | ティチング / Lequin / オランダ / 商館長 |
研究概要 |
(1)『私信集』の内容検索のため、フルテキストの作成を行ない、また特に古代史(記紀)用語については、解説文を作成した。 (2)人名注参照のため、県立長崎図書館所蔵の分限帳の撮影を行なった。 (3)オランダおよびイギリスにおいて、関連史料の調査を行なった。 (4)2000年10月13日(金)に、Dr.Lequin講演会にあわせた公開研究会を行ない、木村・西沢美穂子が研究発表を行なった。また、2000年12月17日(日)に、長崎において研究分担者による研究会を行ない、横山が中間報告を行なった。 以上の研究のための基礎作業と研究会での予備的な報告による検討の結果、次のような研究実績があがった。第一に、『私信集』に所収された書簡のテキストクリティークが進展した。第二に、チィチングと関係者と間に交わされた各書簡の往復関係が明確となった。すなわち、バタヴィアをセンターとする東印度会社の交易圏=定期船連絡網のなかで、長崎←→ベンガル間の通信が成立していることが解明された。これらから、毎年2月末から3月にかけてベンガルから、日本人通詞への書簡にあわせて、オランダ人商館長・商館員への書簡が出されており、これらをその年ごとにトータルに捉えることにより、チィチングが各年度で何を出島からの情報として入手したがっていたかを解明すべき課題がはっきりした。来年度は、この課題の変遷を追うことにより、ティチングの日本認識の深化を整理することとしたい。
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