本年度の主な研究実練は次のとおりである。 (1)「山陰新聞」の昭和元年から7年までの産業関係記事をコピーし、切り抜き、産業別に整理した。 (2)和歌山県立図書館、和歌山県立文書館、大阪府立中之島図書館、大阪市役所へ3泊4日の研究調査旅行を行い、史料の収集を行い、中国地方の在来産業との比較検討を行った。特に、和歌山地域の木炭業と島根地域の木炭業の比較検討の調査を行い、史料を収集した。さらに、大阪府立中之島図書館では、島根のたたら製鉄と大坂の鉄問屋との関係を調査するため、の資料収集を行った。 (3)山口県立図書館、山口県立文書館、山口県庁への研究調査旅行を3泊4日で行った。この調査では、山口県内の近代織物業、特に柳井木綿、岩国縮などの史料、さらに塩業関係史料、製糸業の史料を多数収集することができた。 (4)日常の研究調査活動のなかで、島根県仁多町櫻井家文書のたたら関係史料、同横田町絲原家文書のたたら関係史料、江津市立図書館の澤津家文書の恵口たたら関係史料を多数写実撮影し、 LL版に焼き付けた。 (5)平成15年7月には、松江テルサにおける「島根近世史研究会」で「近世期における櫻井家たたら経営の展開」と居して、研究発表した。 (6)文化庁文化財部監修の『月刊 文化財』7月号に「松江藩と櫻井家の鉄山経営」を執筆した。 そして、平成12年度から15年度までの4年間の本研究の成果を70貢の『研究成果報告書』としてまとめることができた。
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