研究課題/領域番号 |
12610347
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研究機関 | フェリス女学院大学 |
研究代表者 |
高村 直助 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (40017801)
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研究分担者 |
神山 恒雄 明治学院大学, 経済学部, 教授 (50221891)
大豆生田 稔 東洋大学, 文学部, 教授 (20175251)
長島 修 立命館大学, 経営学部, 教授 (60121612)
内藤 隆夫 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60315744)
鈴木 淳 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (80242048)
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キーワード | 明治初期 / 鉱業 / 米穀市場 / 機械制大工業 / 財政金融政策 / 民間工業奨励 / 石油業 / 製鉄所 |
研究概要 |
日本産業革命の達成条件を探るため、本年度は研究代表者・分担者(以下「メンバー」)が各テーマに即して、これまでの資料収集から、その分析に作業の重点を移し、研究会で報告を繰り返しながら、中間報告となる論文(第一次草稿)をとりまとめた。 (1)メンバーはそれぞれ明治初期の担当分野の研究を進め、(1)高村は調査・収集した工部省鉱山官営政策に関する資料を、鉱山関係お雇い外国人および起業公債に注目して分析し、(2)大豆生田は各地の産米改良関係資料の検討を前提に、遠隔産地米が商人により東京消費市場に向かう流通経路を東京の問屋の動向に着目して再検討し、(3)神山は紙の博物館・東京都公文書館等の所蔵資料を調査・収集して、洋紙製造業における機械制大工業導入の条件を検討し、平行して財政金融政策にも研究を広げ、(4)鈴木は東京大学・国立国会図書館・国立公文書館等の所蔵資料を調査・収集して、民間工業奨励政策の生成について検討し、(5)内藤は外務省外交史料館・北海道立文書館等の資料を分析して、官営事業としての石油業に注目し、(6)長島は防衛庁・九州国際大学・米子市立図書館等で海軍製鉄事業・製鉄所文書・たたら製鉄関係資料等を調査・収集し、海軍省所管製鋼所案が製鉄所構想に変貌する過程を検討した。 (2)上記の作業を調整するため、14年5、7、9、11、12、15年3月に研究会を開催し、研究代表者を中心に各分担者が資料調査の状況、分担テーマの研究の中間報告等を行い、年度末に草稿を持ち寄って相互に内容を検討・調整した。また、本研究の体系化を図るため、メンバーだけではカバーしきれない蚕糸業・農業・華族資本・経済主体などの分野に外部研究者の参加を呼びかけた。15年度以降、研究代表者を編者とし、研究成果をまとめた論文集を刊行するため、次年度に出版助成を申請するよう準備を進めることとした。
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