平成13年度の研究成果としては、以下のものがあった。 1)朝鮮ソウルから清朝北京へ使わされた朝鮮使節の年表を、『同文彙考』等を校勘しつつ、ほぼ完成した。燕行の年月日、使節3名の名前、その目的からなる。これによって『燕行録』の著者を同定することが簡便になった。 2)日本各地の図書館において『燕行録』の所在調査を行い、韓国にもなく日本にのみ所蔵が確認できるもの合計34種については、ほぼすべて収集しえた。 3)韓国ソウルヘ赴き、ソウル大学校奎章閣図書館において多くの『燕行録』および『使朝鮮録』にかかわる資料を収集した。 4)韓国ソウルの東国大学校韓国文学研究所において開催された「燕行録と東アジア研究」国際学術会議に出席し、「燕行録と日本学研究」と題して研究発表を行った。 5)韓国ソウルの東国大学校林基中教授が出版を計画している『燕行録全集』の編纂に協力した。 6)中国南京大学に客員教授として招聘された機会を利用し、南京図書館において『燕行録』『使朝鮮録』関連の資料を調査・収集した。
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