平成14年度の研究成果としては、以下のものがあった。 1)朝鮮ソウルから清朝北京へ使わされた朝鮮使節の年表を、『同文彙考』等を校勘しつつ、ほぼ完成した。燕行の年月日、使節3名の名前、その目的からなる。これによって『燕行録』の著者を同定することが簡便になった。 2)平成13年11月30日開催の京都大学文学研究科国際シンポジウムにおいて「朝鮮通信使と朝鮮燕行使」というタイトルで研究報告をおこなった。また平成14年2月22日開催の「東アジアにおける国際秩序と文化交流の歴史研究」国際シンポジウム(COEプロジェクト)において、「朝鮮李裕元『薊槎日録』に見える中国李鴻章との交渉について」と題して研究報告をおこなった。 3)研究成果報告の一部として「日本現存朝鮮燕行録解題」を『京都大学文学部研究紀要』第42号(2003)に執筆した。研究成果報告書そのものは、平成15年6月に出版される予定である。
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