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2002 年度 実績報告書

フランス・アンシャンレジーム期のジャーナリズムと世論に関する社会文化史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12610402
研究機関早稲田大学

研究代表者

森原 隆  早稲田大学, 文学部, 教授 (70183663)

キーワードジャーナリズム / 啓蒙思想 / 公共空間 / アンシャンレジーム / 政治文化 / ハーバーマス / 世論 / フランス革命
研究概要

1.平成13年度に引き続き、京都大学、金沢大学などにおいて資料調査を継続して行った。さらに、フランスをはじめとする諸外国から近年の研究動向に関連する研究文献の発注と入手に努めた。2.ルイ16世即位以後のフランスにおけるジャーナリズムの状況について、特に1780年代の外務大臣ヴェルジェンヌの時代における、当時の新聞やジャーナリズムの状況について分析をすすめた。「ジュルナル・ポリティーク」をキー概念とする『メルキュール』誌と、同時期の『ガゼット』紙の記事の比較的な検討を、ほぼ2年間にわたって詳細に行い、「ジュルナル・ポリティーク」と「ガゼット」概念に基づくそれぞれの政治報道の内容や性格を吟味した。この時期のジャーナリズムがジャーナリズムの理念にどの程度合致するものであるかどうか、革命期のそれとの連続性、断絶性について論議を展開した。3.「世論」、「公共空間」の問題を理論的、理念的に進めると共に、実証的な見地から17、18世紀のフランス史の政治的な流れの中でこの検証が可能かどうかの分析を進めた。J・ハーバーマスや近年のK・ベイカーの議論をふまえて、こうした研究視覚の可能性や有効性について検討を加えた。昨年執筆した論稿「近世フランスにおける文化統合と文芸共和国」における近世フランスの「文芸共和国」概念と、この「公共空間」、「公共圏」理念の類似性や親近性について理論的に考察すると共にその差異にも充分注意を払いながら、この観点からいわゆるもう一つのフランス近世・近代史の歩みを通史的に展望した。研究動向あるいは研究論文の執筆の準備を予定している。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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