研究課題/領域番号 |
12610409
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柳田 俊雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40140462)
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研究分担者 |
阿子島 香 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10142902)
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キーワード | 大分県早水台遺跡 / 前・中期旧石器時代 / 九州地方 / 韓半島 / 日本列島 / 石器群 / 後期旧石器時代初頭 / 北上川中流域 |
研究概要 |
平成14年度において柳田は、日本列島・.韓半島の3万年前後の石器群資料を中心に調査した。平成14年11月には、長崎県の島原市で開催された第28回九州旧石器研究会に出席し、大韓民国朝鮮大学校・李起吉教授の「韓国西南部の旧石器文化-代表遺跡と編年-」を聞きも討論に参加する。またこの研究会で資料提示された、九州地方の古い様相と考えられる石器群を観察する。研究会終了後、宮崎県埋蔵文化財センターへ出張し、大分県早水台遺跡に隣接する宮崎県の古い様相の石器群を観察する。 平成15年2月前半には石川と京都へ出張する。石川県埋蔵文化財センターでは灯台笹遺跡の石器群の調査観察、京都では京都大学研究博物館主催の「フランス旧石器研究集会」に参加し、フランス国立科学研究所研究員ピェール・ボデュ博士からパリ盆地パンスヴァン遺跡での後期旧石器時代初頭の石器群様相について聞く。日本との比較上、ヨーロッパでの中・後期への移行期の様相を知ることは重要である。 平成15年2月後半には、大韓民国へ訪韓し、李起吉教授の朝鮮大学校博物館所有の順天市竹内里(チュネリ)遺跡、同市月坪(ウォルピョン)遺跡、和順郡道山(ドサン)遺跡の資料を見学し、観察する。これらの遺跡の資料は、韓半島南西部の中・後期の旧石器時代の石器群である。次に、ソウル市では・ペイキドン教授の漢陽大学所有の、韓半島では代表的な前期旧石器時代の全谷里(チョンコクリ)遺跡の資料を見学し、観察する。また、延世大学では朴英哲教授から石壮里(ソクチャンリ)遺跡の旧石器時代資料を見学、観察させていただく。大韓民国での資料調査は前・中・後期の旧石器時代の石器群の編年の流れを知る上で貴重な研究成果となった。 阿子島 香は、平成15年3月前半、岩手県盛岡市、北上市の博物館・埋蔵文化財センターに出張する。北上川中流域にある古い様相の旧石器時代資料を見学、観察し、東北地方中部地域の前中・後期の旧石器時代の石器群の編年について調査した。
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