本研究の目的は、アイヌ文化期のチャシの起源を再検討するとともに、その成立過程について明らかにするものであり、北東アジアの中にチャシがどのように位置づけられるか、遺跡の立地環境や遺構、遺物など具体的に比較検討するものである。 さらに、平安海進期(8世紀と10世紀の二つの温暖おピーク)以降の環境変化を明らかにするとともに、チャシの成立過程や文化、人の移動など環境変化がどのように影響を与えたか、その全貌を明らかにするものである。 本年度は、これまでの本研究の補足的な調査が中心となり、防御性集落、チャシ関係のデータベースの総括的なまとめの作業を中心的に行った。具体的な内容は、次に示した。 平成15年度の本研究実績は、目的にそって、次の項目どおり実施した。 1 チャシと防御性集落の補足的な調査。 2 防御性集落、チャシ関係のデータベースの作成の総括。 3 環境変化に関する補足調査。 4 その他、本研究の成果として論文、短報などで公表。 5 平成12〜15年度に実施してきた研究成果の総括的な報告書を作成。
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