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2001 年度 実績報告書

総合雑誌『太陽』にみる言語空間<日本・東アジア>

研究課題

研究課題/領域番号 12610440
研究機関筑波大学

研究代表者

池内 輝雄  筑波大学, 文芸・言語学系, 教授 (20075013)

研究分担者 日比 嘉高  筑波大学, 文芸・言語学系, 助手 (80334019)
新保 邦寛  筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (30154397)
名波 弘彰  筑波大学, 文芸・言語学系, 教授 (10134181)
キーワード近代文学 / 『太陽』 / 博文館 / 自画像 / 日露戦争 / メディア / 朝鮮 / 女性
研究概要

明治後期から大正初期にかけての『太陽』をはじめとする博文館関連メディアの調査・考察から、時代の転換点における文化変容のダイナミズムをとらえ、同時代日本の自画像を明らかにすることを目的として、以下のような観点から考察を進めた。
1 大陸をめぐるまなざし……『太陽』などにみられる〈朝鮮〉〈満州〉、あるいは〈アメリカ〉などに関する言説の考察を通して、同時代日本の対外認識の諸相を解明した。具体的には〈日米戦争未来記〉や漱石の諸作品、あるいはソウル日本人街における演劇活動や『日露戦争写真画報』などにおける朝鮮人観や日米戦争論を解明した。そこに現われた差別や外圧への恐怖感、あるいは一等国意識などは、同時代日本の自画像そのものであった。
2 受容と変容……同時代メディアに顕著な傾向として、文化・学術分野における、主に西洋からの受容がある。それらの受容に際しては当時の日本の実情に合わせた解釈がなされ、独特な形に変容している。こうした現象も、同時代日本の自画像を浮き彫りにしている。
3 文化のなかの〈文学〉……文学作品は、それが成立した時代の認識やイデオロギーの中から生み出されている。同時代の代表的な文学者の作品も例外ではない。そこには1、2における考察によって明らかになった同時代日本の自画像の反映と、それに対する批評意識がある。こうした点について考察を進めた。一方、博文館刊行の諸雑誌には、無名の作者たちによる韻文・散文も収められている。こうした無名の作者たちの声との対応から〈文学〉をとらえなおした。
以上の成果は11月刊行の『明治から大正へ メディアと文学』にまとめられた。また、毎月2回の研究例会、筑波大学以外の研究者を交えてのシンポジウム(平成14年1月15日)で発表と討議を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 池内輝雄(代表): "明治から大正へ メディアと文学"筑波大学近代文学研究会. 353 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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