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2003 年度 実績報告書

太宰治肉筆原稿の文献学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12610443
研究機関東京大学

研究代表者

安藤 宏  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (30193113)

キーワード太宰治 / 原稿 / 翻刻
研究概要

本研究計画が日本近代文学館の特別プロジェクトとして了承されたことを受け、「太宰治文庫」に収蔵されている肉筆原稿のうち、すでに全集に翻刻されている草稿類・原稿をのぞく21作品(「正義と微笑」「黄村先生言行録」「右大臣実朝」「『借別』の意図」「冬の花火」「春の枯葉」「男女同権」「トカトントン」「母」「父」「女神」「おさん」「斜陽」「饗応夫人」「犯人」「眉山」「美男子と煙草」「井伏鱒二全集第一巻後記」「女類」「桜桃」「グッド・バイ」)の原稿の翻刻(抹消跡、訂正跡の記録)を行うことを目的に作業を進めてきた。
本年は最終年度になるが、すでに昨年度までに13作品の作業を終え、本年度開始時点で残り8作品を余すのみとなっていた。平成15年2月下旬までにそのすべての作業を終了することができ、3月10日現在、最終点検を終え、冊子形式に製本中である。
この調査の成果は、本課題の研究成果報告として提出すると共に、日本近代文学館に提出し、今度の閲覧者の利用に供される見通しである。原稿自体は扱いに注意を要する貴重資料なので、本調査の成果は現資料確認の際の重要な参照データとして用いられることになる。これによって、原稿が書き直されていく時間的経緯を明らかにする基礎調査への道が開けたわけで、太宰治の作品研究、さらには近代文学における文献実証的な研究のあり方への具体的な提案をなすことができたものと確信する。また、文学館所蔵の原稿類を科学研究費による調査によって翻刻するテストケースとして、今後のさまざまな調査への先鞭を付けることができたものと考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 安藤 宏: "交差する「自己」-「第一次戦後派」と「無頼派」と-"文学. 4-5. 107-120 (2003)

  • [文献書誌] 安藤 宏: "文化理解の視座 世界から見た日本、日本から見た世界(分担執筆)"「私小説」とは何か. 350(249-264) (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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