内閣文庫・国立国会図書館に所蔵している御会和歌資料を調査し、『近代御会和歌』(内閣文庫25冊本)『和歌御会』(国会図書館40冊本)『内裏和歌御会・仙洞和歌御会』(国会図書館74冊本)を紙焼写真・電子複写の形で収集した。一部の蔵書が大量なため、予算の関係上、これ以上の収集はできなかった。来年度以降、収集資料を増やして行く予定である。 また、新潟・長野両県における、御会和歌周辺資料を調査した。宮中から転写して大名家などに流出したと思われるため、そうした流通の跡をたどるべく、資料調査を行なったが、残念ながら本年度は、それを跡づける資料は発見できなかった。来年度以降も、流通過程を物語る資料の発掘につとめたい。 一方、御会データベースの形式を調え、「資料名・年月日・御会名・歌題・詠者・講師・読師・奉行」を1レコードとすることにした。また、できうれば、歌そのものも入力できればということも考慮に加えることにした。 さらに、全国御会和歌資料現存データベースを作成する必要を感じ、現在、進行中である。単年度の零本資料も多く、かなりの数にのぼるため、いまだ完成に至っていないが、来年度中には完成させる予定である。 現在のところ、資料の調査・収集を基本としており、いまだ成果を出すには至っていないが、来年度以降、随時論文の形式で発表していく予定である。
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