今年度の資料収集は宮内庁書陵部所蔵の『公宴御会和歌』(23冊401/1)、賀茂神社三手文庫所蔵の『御会集』(17冊)、バークレー大学三井文庫所蔵の『御会集』を収集した。宮内庁書陵部には、まだまだ調査すべき資料が多く残されており、補助金の年限は過ぎたものの、今後も個人的に調査を進めていく予定である。 御会データベースは、少しずつ進めているが、個人の力では遅々として進まず、まだまだ公開できる量には達していない。当初の目的では、御会開催年月日・御会出席者・歌題・講師・奉行等のデータを作成する予定であったが、途中より、どうせなら和歌本文をも合わせて、全てを入力したデータベースを作成した方が、今後の研究のためにはよかろうと考え、そちらの入力に切り替えたため、作成できた御会データベースは全体から考えると極一部であり、公開できる量には達していない。そのため、急遽、以前に作成していた御会和歌年表をこの4年間で拡充したものを報告書に掲載した。御会データベースについては、今後も地道に入力を続け、いずれ、きちんとした形で公開する予定である。 また、御会和歌デーダベースについては、現在のところ収集できた情報を表の形にして、報告書に掲載した。これも、途中段階であり、今後も継続して充実させていく必要がある。 以上が本年度、さらにはこの4年度の実績概要だが、当初の予想を上回る量の多さと、作業の困難さの故に、成果を出すに至っていない。今後は、本研究によって収集した資料をもとに、さらに調査・研究を進め、より総合的なデータベースを作成して、広く利用できる形で公開していくべく努力を続ける所存である。
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