• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

マージェリー・ケンプと聖ブリジット:写本研究と伝播の特徴

研究課題

研究課題/領域番号 12610475
研究機関北海道大学

研究代表者

久木田 直江  北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (00271693)

キーワードThe Book of Margery Kempe / St Bridget of Sweden / Alan of Lynn
研究概要

The Oxford Lincoln College MS Lat69と同MS Lat75はAlan of Lynnによって編纂されたIndex made by Alan of Lynn for the Revelationsを含むと考えられている。しかし、これまでの調査で、MS Lat69とMS Lat75は類似性があるが、別個のIndexと考察される。なぜなら、引用文の表記基準が異なっている。MS75はbook+chapter noで、MS69はchapter numberのみである。また、MS69はGiles of RomeのDe regimine principumのインデックス等を含んでいて、Revelationsはindexのセットの一部分を占めている。したがって、Roger EllisがMS Lat69とMS Lat75のIndexが同一であると述べている点(註:'Flores Ad Fabricandam...Coronam' : An Investigation into the Use of the Revelations of St Bridget of Sweden in Fifteenth-Century England', Medium Aevum, 51(1982), 163-86)は、写本製作者がAlan of Lynnであるかどうかも含め再検討されなければならない。また、マリア崇敬に関する両写本のちがいでは、例えば、MS Lat75のindexにはブリジット修道会の典礼書Sermo Angelicusが言及されているがMS69には見当たらない。しかし、MS69にはAdjutorium, adoratus等、多数の聖母マリアに関する引用が含まれる。
今後はMS Lat69とMS Lat75の相異を検証し、Alan of Lynnと写本制作の関係を明らかにした上で、マージェリーとBridgetの著作と霊性の関係を検証、考察する必要がある。
尚、ブリジットとマージェリーの神秘的霊性について写本研究と平行して行ってきた論文はReading Medieval Studiesに掲載予定である。さらに、マージェリーの神秘的黙想の論考もLeeds Studies in Englishに掲載される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Naoe Kukita Yoshikawa: "Margery Kempe's Mystical Marriage and Roman Sojourn Influence of St.Bridget of Sweden"Reading Medieval Studies. vol281(in press). (2002)

  • [文献書誌] Naoe Kukita Yoshikawa: "'Meditacyon', or'Contemplacyon'? Margery Kempe's Spiritual Experience and Terminology"Leeds Studies in English. vol33(in press). (2002)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi