研究概要 |
本研究は、従来のジェンダーや人種についての議論をアングロサクソニズムという帝国主義期の英米の政治文化の議論と重ね合わせることにより、英国のモダニズムを、グローバルでトランスナショナルな歴史的脈絡において、再考しようとした。 1.その成果の一部として、Virginia Woolfのテクストに関しては、日本ヴァージニア・ウルフ協会第20回全国大会(東京家政大学板橋キャンパス、2000年10月21日土曜日)において、「『波』、ルイス、太平洋--′I am half in love with the typewriter and the telephone′」として口頭発表した。具体的には、中国との商業取引及びそれを支える通信のイメージに注目し、そうした文化表象が「大英帝国」のリベラリズム・イデオロギーとの関わりで担っていた意味をさぐった。さらに、この発表を『英国議会資料』(1801-1986年)の英文索引CD-ROM(1998年文生書院刊行)等を活用しより発展させたものを、国際ヴァージニア・ウルフ協会の大会(Virginia Woolf2001"Voyage Out, Voyage Home"University of Wales, Bangor, 13-16June2001)において"、"Our commitments to China":Migaration and the Geopo1itical Unconscious"として発表することが決定している。 2.また、D.H.LawrenceのKangaroo,等のテクストに関しては、同様に文化表象としてのアングロサクシニズムという観点から、第32回日本ロレンス大会(活水女子大学、2001年6月23-24)のシンポジューム「ポスト構造主義のテクスト論」において発表する予定である。
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