本研究は、明確な理論的基盤のもとに日本語獲得の調査・研究を行い、理論研究とデータ収集の補完の一端を担うことを目的とし、日本語を獲得中の子供の言語獲得過程の資料を収集・蓄積し、理論的観点から使役構文、受動構文、授受構文等の分析を試みるものである。 本年度はA児を対象に、日本語獲得に関する発話データベースを作成するための調査を前年度に引き続き行った。昨年度に引き続き、使役・受動・授受形形態素の発達過程を中心に観察した。関連する(大人の文法における)軽動詞構文について廣瀬富男氏とともに共同研究を行い日本英語学会において発表した。また、今年度は本研究の最終年度であるので、研究の総括をし、報告書を作成した。
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