研究課題/領域番号 |
12610510
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
海老根 宏 東洋大学, 文学部, 教授 (90029653)
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研究分担者 |
石和田 昌利 東洋大学, 文学部, 助教授 (40193362)
中村 健二 東洋大学, 文学部, 教授 (20029680)
大久保 直幹 東洋大学, 文学部, 教授 (90008904)
真野 泰 学習院大学, 文学部, 助教授 (60239142)
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キーワード | サミュエル・ジョンソン / ジェーン・オースティン / イエイツ / E.M.フォースター / 共感 / 名詞化 / 文体 |
研究概要 |
本年度はこの研究の最終年度であり、われわれは前年度までの研究成果を踏まえて、各自がそれぞれ選択した作家ないし作品について、そこに表現された精神の活動がいかなるものであるかについてケーススタディを行い、9月21日より毎週土曜日に開いた研究会において暫定的な研究成果の報告を行った。そしてそこでの討議の結果をも取りいれて最終的な研究報告の執筆に着手し、12月15日に全員の報告書がそろうと、これを回覧し、2月3日の最後の研究会において内容を調整した上で、印刷に付した。全体としての研究報告書は3月4日に完成した。 研究報告書は時代的に二つに分かれる。真野、中村、海老根がケーススタディを行った18世紀文学においては、人間の精神はさまざまな能力や傾向がカタログ的集合をなすというモデルによって捉えられ、ここではキーワード分析が有効であることが明らかにされた。一方、大久保、石和田が取り上げた20世紀初の文学においては、人間精神は印象の束であり、無意識の作用によって駆動される力動的なモデルが見られ、ここでは比喩と象徴の分析が有効であることがわかった。
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