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2000 年度 実績報告書

英国ルネサンス演劇における地中海世界表象の社会文化史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12610515
研究機関関西学院大学

研究代表者

小澤 博  関西学院大学, 文学部, 教授 (70169291)

キーワードイギリス / ルネサンス / 演劇 / 地中海 / 文化
研究概要

16/17世紀及びそれ以前の地中海を中心とした文化史、地誌、異文化交流史関係の文献から、スペインとムーア人に関する資料を重点的に収集し、エリザベス朝・ジェイムズ朝英国演劇における両者の受容の経緯について検証を進めた。2000年9月及び12月には一次資料の収集のため、東北大学文学部英文科にて同研究室に設置のCD-Rom版『英国劇文学集成』を閲覧した。その結果、Calisto and MelebeaやThe First Part of Hieronimoなど、テューダー朝インタールード関係の作品を中心に、入手困難なテクストを集めることが出来た。また、2000年7月から8月にかけて10日間、バーミンガム大学付属シェイクスピア研究所を訪れ、同研究所での資料の閲覧と併せて、ユニヴァーシティー・コレッジ(ダブリン)のジャネット・クレア教授とスペインを中心とする地中海表象について意見の交換を行った。この意見交換によって、本科研費申請目的の一つである、2001年4月のシェイクスピア学会世界大会での公開セミナー「スペインと初期近代(英国)劇」の課題と準備について大筋の骨子をまとめることが出来た。また、この間、『シェイクスピアを学ぶ人のために』(世界思想社)と『シェイクスピア辞典』(研究社)が刊行された。前者に掲載の小論「異人を印す-シャイロック考-」は、地中海貿易の要衝ヴェニスとロンドンとユダヤ人を中心とする異人の問題を扱ったもので、キリスト教文化対異教文化の対立について論じつつ、そこに内在する問題が、広くムーア人を含む異人種・異教徒の問題に発展する可能性を書き込んだものである。『シェイクスピア辞典』は、大項目を含む59項目を分担執筆したが、特に『間違いの喜劇』を総合的に解説した大項目では、芝居の舞台となっている地中海小アジア地方についての記述に、本研究成果の一端が反映されている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小澤博: "シェイクスピアを学ぶ人のために(共著論文集)"世界思想社. 410 (2000)

  • [文献書誌] 小澤博: "シェイクスピア辞典(共著)"研究社. 960 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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