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2003 年度 実績報告書

談話連結詞の通時的研究:文法化を関連性理論で説明

研究課題

研究課題/領域番号 12610517
研究機関龍谷大学

研究代表者

東森 勲  龍谷大学, 文学部, 教授 (20148604)

キーワード関連性理論 / 文法化 / 談話連結詞 / 複合談話連結詞
研究概要

本研究では英語の談話連結詞の通時的な分析を関連性理論で行った。英語の談話連結詞の中で、形容詞から談話連結詞へと文法化が行われたと考えられるbut, still, likeを取り上げ、関連性理論の枠組みで、それぞれの意味変化をどのように一般化できるか、その際の問題点を指摘した。概念的(conceptual)から解釈的(interpretive)という変化が文法化における通時的に一貫した原理があること、結論的には、通時的には概念的から解釈的に至る途中の段階が存在することを、たとえば、still1語で概念的および手続的を兼ね持っている場合があることを例証した。また、談話連結詞が連続する場合、たとえば、but+stillの連語の場合にはShakespeareの作品では<手続的>+<手続的>のみでなく、<手続的>+<概念的>の段階も認められた。sort of + likeの連語の場合には<概念的>+<手続的>となり、また、談話連結詞whyは関連性理論では<手続き的意味>を高次の表意に対する制約として説明されることもみた。whyと同様に現代英語では間投詞(interjection)から談話連結詞として用いられているもの(ALASなど)を同様にシェークスピア英語から現代英語への変遷の中で考察を続けた。特に間投詞とされるALAS, WHYがなぜ、つなぎ語に意味変化したかを、関連理論のアドホック概念構築のプロセスを援用して、説明を試みた。これまで研究があまりなされていなかった2つの談話連結詞の連続をどのように理解するかも研究を進めた。英語および日本語の談話連結詞、特に、複合談話連結詞actually, in factを中心に、詳しく検討した。複合談話連結詞の研究を深めたことは本研究の大きな成果と言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 東森 勲: "複合談話連結詞と文法化:認知語用論による分析"KLS. 23. 191-201 (2003)

  • [文献書誌] 東森 勲: "Grammaticalization of Combinatory Discourse Connectives : Levinson's GCIs vs. Sperber & Wilson's RT"Proceedings of CIL17. (CD-ROM). 1-18 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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