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2001 年度 実績報告書

民主化過程における立法・行政関係の転換-マレーシア・フィリピン・タイ三国比較研究-

研究課題

研究課題/領域番号 12620077
研究機関東京大学

研究代表者

藤原 帰一  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (90173484)

キーワード行政・立法関係 / フィリピン政治 / マレーシア政治 / タイ政治 / 比較政治 / 予算決定
研究概要

80年代中期以後、東南アジア諸国の政治体制の多くは、それまでの権威的支配から、民主制に転換した。この体制転換の過程で、政策決定のプロセスがどう変わったか、検討することがこの研究の目的であった。
具体的に、行政権と立法権の相互関係について、従来の「行政優位」の「開発体制」がどれほど変わったのか、行政・立法関係における転換の海に焦点を絞り、予算策定過程の国際比較を行った。
この過程で、フィリピンではエストラーダ政権の崩壊が、またタイではタクシン新政権の発足が見られた。そのどちらの事例でも、民主制に移行した後も立法権の自立が阻まれたために、議会の不満が生まれ、立法と行政の対立のために政策決定が拘束されるというパターンを見ることができる。
予算策定に注目した場合、行政優位という性格は、三国のどれにも当てはまり、しかも民主化前・民主化前、また立法・行政危機の前後によって違いが見られない。つまり、民主化後における行政権力の優位は行政と立法との間に危機を招くが、その対立が具体的な予算配分などに与えた影響は見ることができないのである。
この対立は生むが政策は変わらない。この状況が短期的な現象なのか、それとも民主化後の体制に共通した制度的特徴なのか、それを解明することが次の課題として残された

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤原 帰一: "序章 比較政治と国際政治の間"国際政治. 128号. 1-11 (2001)

  • [文献書誌] 藤原帰一 民主化後の東南アジア: "国分良成編 変わる東南アジア"国分良成 (3月刊予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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