2000年3月、大統領に就任したバッジェは、解決すべき問題の筆頭に軍事政権下でおきた行方不明者の問題を挙げた。これにより、ウルグアイの政軍関係、軍の民主化問題は新たな展開をむかえた。 そこで今年は 1.PKO活動と政軍関係 2.過去のPKOにおける南部諸国の活動などPKO活動一般に関わる先行研究の文献収集・研究とともに 3.ウルグアイにおける行方不明者問題の現在の動向とウルグアイ軍部の対応にとくに焦点を当てて、研究を進めた。 また、軍事政権時代の人権侵害についてはこれを免責する国内法が南米諸国を中心に存在するがこの「免責法」が政軍関係や国内人権問題にどのような影響を与えるか、についても国際人道法、国内重大法益の保護(法秩序維持)といった観点から研究をすすめてきた。
|