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2000 年度 実績報告書

金融部門を含む計算可能一般均衡モデルによるロシア経済分析

研究課題

研究課題/領域番号 12630006
研究機関横浜国立大学

研究代表者

中村 靖  横浜国立大学, 経済学部, 教授 (60189066)

キーワードSAM / CGE / ロシア経済 / 金融部門 / 家計貯蓄 / 国民経済計算
研究概要

今年度は、(1)金融CGEモデル作成方法、(2)OECD諸国金融CGEモデル試行作成、(3)所得階層別家計勘定を含むロシア社会会計表(SAM)作成を計画した。
(1)と(2)に関して、CGEモデルに資金循環表をビルトインする方法を試行したが、データの制約、方法論上の問題のため、この方法による金融CGEモデル作成は困難であった。そこで、中央銀行と重要商業銀行のみを詳細にモデル化し、その他の金融部門を「残余」とする方法に方針を変えた。これは、世界銀行RSMS-Xモデルに金融部門をビルトインする方法にならったもので、ロシアの現状に適する。現在このラインで「ロシア貯蓄銀行」を分析しているため、(1)、(2)については目標とする成果は得られなかった。しかし、中間生産物として「社会会計表の乗数分析手法」「1990年英国SAMの乗数分析」の2本の論文を発表し、2000年12月にはSAM作成に関連する計算技法についてタシケントでおこなわれたJICAおよびウズベキスタン・マクロ経済統計省主催シンポジウムで報告をおこなった。
(3)については、ロシアのミクロ・データの分析を進めている。最初の成果は「ロシアにおける家計の貯蓄行動」として比較経済体制学会会報に発表した。しかし、データが膨大なため、分析は8年分のデータのうち1年分しか終了しておらず、遅れている。
現在実行中の作業は、(1資本蓄積勘定金融表、I-O表、部門別国民経済計算をビルトインした1995年ロシア金融SAMの作成、(2)ロシア貯蓄銀行年次報告の分析、(3)ミクロデータによる家計貯蓄分析である。次年度は、(1)で作成したSAMの金融部門部分を(2)にもとづく銀行部門モデルで置換え、(1)の家計部分を(3)によって拡張し、現時点で最大限詳細なロシア金融SAM・CGEモデル作成を目標とする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中村靖: "社会会計表(SAM)の乗数分析手法"エコノミア. 50・2. 11-25 (2000)

  • [文献書誌] 中村靖: "英国社会会計表(SAM)の作成と分析"エコノミア. 50・3. 1-20 (2000)

  • [文献書誌] 中村靖: "ロシアにおける家計の貯蓄行動"比較経済体制学会会報. 38. 122-129 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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