研究概要 |
1 社会科学の中で最も国際化の進んだ経済学においてすら、「欧米の経済学」という括りは適切ではない。成果の一部は、拙編Japanese Economics and Economists since 1945と、書評The Development of Economics in Western Europe since 1945,ed.by A.W.Coats(2000)として公表(予定)。 2 先進国における社会科学を比較する際、オーストラリア・ニュージーランドの取り扱いに注意する必要がある。7月にシドニィで開催された「日本の経済改革」をめぐる国際会議の記録は、2001年に出版予定。 3.戦後日本における経済学史研究は、社会科学研究の一環として行われてきた側面がある。先進国における「経済学史の将来」を議論する会議用論文'History of Economics in Japan : A Form of Social Science'を作成し、早稲田大学産業経営研究所Working Paper Series No.2000-05として配布。 4 日本経済思想史研究には、日本の社会思想や「哲学」、伝統文化に関する研究も含まれ、注目すべき成果を上げている。依頼論文'History of Japanese Economic Thought'(2001)として公表予定。 5 コンピュータ・ネットワークの急速な展開が、社会科学の研究方法だけではなく、学習方法も変化させている。ネットワーク利用のスキルがレポートの出来映えを左右すると考えている学生もいる。2000年度にネットワークを利用して行った授業から得られた知見については、論説「社会科学とネットワーク利用」(仮題)として執筆中。 6 2000年4月に移籍して以来、新しい本務校のシステムのもとで試行錯誤しながらも、授業でコンピュータやネットワークを活用した。2001年度には、マルチメディア教室でも授業を実施する。
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