江戸時代の市場経済は同時代の欧米に勝るとも劣らない先進性を持っており、当時の商人たちは市場経済の原型とも言えるものを生み出してきた。ある意味では、現代日本経済の原型は、江戸時代にあると言うこともできるかもしれない。そこで、本研究プロジェクトでは、特に米先物市場に焦点をあて、当時の先物市場の持つ特徴について現代的視点から検証を行う。 平成12年度には、次の3つの作業が行なわれた。 (1)過去の文献の収集と整理 (2)文献に基づくデータの収集 (3)それを用いたデータの特徴の把握 今年度は、江戸時代の先物市場に関するデータを収集し、それを整理することが重要な課題であった。当時のデータは限られており、必ずしも便利な形では利用できないので、このような資料の整理を行うことは計量分析の準備として重要である。また、同時に、計量分析の準備を進めた。
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