研究課題/領域番号 |
12630132
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研究機関 | 神戸商科大学 |
研究代表者 |
下崎 千代子 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (80135003)
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研究分担者 |
佐竹 隆幸 神戸商科大学, 商経学部, 助教授 (90268384)
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キーワード | テレワーケ / 人事システム変革 / パーソナル化人事システム / シェアリング化人事システム / フレキシブルワーク / 社会資本 / 個人主義 / ワークスタイル |
研究概要 |
この1年間の研究においては、テレワークと社会構造変革、とくに日本的人事システムの変革との関わりについて、主として研究を展開させた。 まずは、テレワーク実施企業と未実施企業にアンケート調査を実施して、テレワーク企業では個人主義を基盤としたパーソナル化人事システムの導入が盛んであるのに対して、非テレワーク企業では、従来の日本の人事システムの特徴を引き継いでいるシェアリング化人事システムが導入されていることをデータ上から確認をした。この結果については、8月末にストックホルムで開催されたTelework2000国際学会において報告をした。さらに、この論文については、2001年8月に発行されるOrganization and Work Beyond2000の中に論文が納められる予定である。 また、欧州でも同様のことが言及できるかどうかについて、現地の企業を数社訪問して確認してが、それらを支持する結果はとくに得られていないこれについては、今後の研究として展開したい。 テレワーク導入においては、パーソナル化の人事システムが適合性をもっていることが検証されたわけであるが、それは日本人の心理特性とのミスマッチを生じさせる危険がある。このミスマッチは、日本社会の社会資本、すなわち信頼性の崩壊をもたらすリスクをもっており、そういう意味では、シェアリング化人事システムのもとで、テレワークなどのフレキシブルな働き方を可能とするものは何かについての研究を深める必要があることが、今回の研究におけるひとつの結論である。
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