研究課題/領域番号 |
12630138
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
永野 仁 明治大学, 政治経済学部, 教授 (90237545)
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研究分担者 |
牛尾 奈緒美 明治大学, 短期大学, 講師 (20310378)
木谷 光宏 明治大学, 政治経済学部, 教授 (00139453)
根本 孝 明治大学, 経営学部, 教授 (20132087)
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キーワード | 大学生 / 就職 / 採用 / 職業意識 / キャリア / ジョブサーチ / インターンシップ |
研究概要 |
本研究の目的は、新卒者の中心ともいえる文科系学部の新規大卒者の就職と採用における変化を、実態調査を通じて分析し、変化に適合するための対策を提言することである。 そのために、研究期間を通じてインタビュー調査と3つの質問紙調査を実施した。実施した質問紙調査は、平成12年度の大学4年生を対象にした「大学生の就職活動に関する調査」、13年度の企業を対象にした「新規大卒者の採用活動に関する調査」、そして13〜14年度の就職後の若手大卒従業員を対象とした「大卒若年層の就職後の意識調査」である。 これらの質問紙調査の集計結果に解説を付した報告を、それぞれ永野他(2001)、永野他(2002)、牛尾他(2002)として公表した。それに加え、インターネット上へも集計結果を公開した(http://www.kisc.meiji.ac.jp/~naganosm/sensei/research1.htm)。また、これらの調査データを用い、永野(2002)、根本(2002)、木谷(2002)、永野(2003a)、永野(2003b)そして牛尾(2003)の合計6本の論文を発表した。 これらを通じて明らかになった主要なことを列挙すると次のようになる。(1)即戦力採用ということが指摘されてきているが、企業の考えや内定を獲得した大学生の意識から見る限り、職業能力より育成可能性を重視した採用となっていた。(2)そのような中で、大学生の就職活動の成功要因を分析してみると、出身大学の入試難易度よりも学業や就職活動への取り組みの積極性が強く作用していた。(3)他方、企業の採用活動の成功要因は、経営環境情報の積極的な提供や、知力重視の採用であった。(4)学生の職業興味を高め職業意識を醸成するために、インターンシップ等の産学協同プログラムが有効なことが示唆された。
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