| 研究概要 |
3年間の研究期間の最終年度である本年度は、(1)昨年度末に日本のベンチャー企業を対象として郵送配布したアンケート調査票の集計・分析と、(2)昨年度に同時多発テロの影響を受けて実施できなかったアメリカのベンチャー企業に対する調査を実施した。
日本のベンチャー企業に対する調査では、227社から有効回答を得て(1,256社に送付、回答率18.07%)分析を行い、その成果の一部を「ベンチャー企業と財務管理」(『岡山商科大学社会総合研究所報』23号、2002年10月)と題して発表している。また、所属学会において、「ベンチヤー企業の財務管理に関する実証研究」(日本財務管理学会第15回全国大会、2002年12月、東京大学)および「ベンチャー企業の財務マネジメント」(日本経営財務研究学会第26回全国大会、2002年10月、福岡大学)と題した報告を行い、研究成果報告書を作成する上で有益なコメントを学会員から得ている。
アメリカのベンチャー企業に対する調査では、現地のベンチャー企業育成機関を数箇所訪問し協力を仰ぐと共に、いくつかのベンチャー企業経営者から、経営管理、資金調達についてのヒアリングを行った。しかしながら、ここ1〜2年のアメリカ景気の急速な減退とIT関連を中心としたベンチャー企業の業績不振から、アンケートの回収状況は必ずしも芳しくないのが現状である。したがって、今回の回収分だけでなく、1999年に実施した調査結果も織り交ぜながら、アメリカ企業のデータの集計・分析を行う予定である。
上記の分析結果を中心に、研究成果報告書を作成する。
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