研究分担者 |
阿部 修 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 助教授 (30202659)
八ッ井 智章 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 助教授 (00261371)
福井 昌樹 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 教授 (20002628)
北山 雅士 北海道教育大学, 教育学部・釧路校, 助教授 (80169888)
西村 純一 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (00025488)
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研究概要 |
相対射影被覆の理論を応用し、群多元環のブロック間における傾斜複体の構成を図ることを目的として本研究課題に取り組んでいる。研究期間2年の初年度の取り組みについて、研究実施計画にそってその実績を以下に報告する。 1.SL(2,q)の定義体上の単位ブロックとそのBrauer対応子間の導来同値をあたえる傾斜複体の構成を行った。得られた複体はsplendid tilting complexとなっているが、その幾何的背景の解明にひきつづき取組んで行く。Derived equivalence in SL(2,q)としてまとめ投稿準備中である。 2.U(3,q)の分解定数の決定をすることができた。これによってU(3,q)のq+1を割る奇素数標数体上の単位ブロックとそのBrauer対応子間の導来同値をあたえる傾斜複体の構成が可能となる。似たような状況が、Sp(4,q)においても起こることがわかり、ここにおける傾斜複体の構成に取り組んだ。満足すべき結論を得られる確信をもつにいたり、次年度研究において完成したい。 3.2の考察において相対射影被覆の理論の応用がきわめて有効であった。そこでは、ある種の部分群の中心化群についての既知の傾斜複体に相対射影被覆の理論を援用して、全体の群に関する必要な複体の構成を図るという手法をとった。Sp(4,q)ではこの部分群はparabolic subgroupと関わって生じ、このような手法が適用できる例は多くあると思われる。ひきつづき理論の整備、応用に取り組みたい。
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