研究概要 |
Triangulated Categoryにおいて、compact object CがHom(C,C[n])=0(n>0)を満たすとき、Beilinson-Bernstein-Deligneが導入したt-structureを導き出すことを示した。この結果をAbelian cateogoryの導来圏における項の長さ2の鎖複体Pに応用し、Pがtorsion theoryを導き出すことを示した。これらを多元環の加群の導来圏に適用することにより、tilting加群におけるBrenner-Butlerの定理をtilting鎖複体の場合まで拡張することができ、さらに加群のcategoryにおいてある条件を満たすtorsion theoryと項の長さ2のtilting鎖複体が1対1対応することを示した。その他、関連する結果としてSerreのintersection multiplicityの正値性予想は、Dutta重複度の正値性予想とは密接な関係があることが示されているが、Small Macaulay modules予想が正しければ、test加群がいつも存在することを示した。
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