研究課題
代表者藤田は、必ずしも平坦とは限らないfiber spaceにおけるAndreatta-Wisniewskiのrelative freeness theoremを改良することができた。分担者二木は、Hodge類とそれを第1Chern類にする複素直線束Lに対し、自己同型群の作用がLにliftするならば,いわゆるFutaki characterは自己同型群の指標にliftすることを示した。これは積分を用いてexplicitに書き表され、これをKahler計量の全体の上の汎関数とみなすと、色々なデータの選び方の任意性から、満渕のK-energyやDingの汎関数などが同時に出てくることがわかった。分担者辻は、singular hermitian normを持つline bundleに関する様々な複素解析的技法を駆使して、一般次元の極小代数多様体に対しabundance予想が成立つための条件など、多くの問題について考察した。さらに、一般次元の代数多様体の多重種数の変形不変性を示すことに成功した。分担者中山は、複素解析空間のlog幾何の基本的概念、定理について考察し、またlog幾何を応用して、従来は標数零の体と有限体の上でのみ知られていたl進のweightスペクトル系列の退化を一般の体上で証明した。またlog deformation上の各種のmixed Hodge構造について体系的に研究しそれらの同等性を示すなどした。分担者川内は、正規代数曲面上の随伴束が基点を持たないための数値的十分条件に関するReider型の結果を、対数的代数曲面の場合に拡張することに成功した。
すべて その他
すべて 文献書誌 (5件)