研究課題/領域番号 |
12640017
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
秋山 茂樹 新潟大学, 理学部, 助教授 (60212445)
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研究分担者 |
松本 耕二 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (60192754)
谷川 好男 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50109261)
伊藤 俊次 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (30055321)
吉原 久夫 新潟大学, 理学部, 教授 (60114807)
明石 重男 新潟大学, 理学部, 教授 (30202518)
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キーワード | Pisot数 / タイル張り / 数系 / ゼータ関数 / 記号力学系 / フラクタル |
研究概要 |
数論的近似アルゴリズムの自然拡大と記号力学系による双曲的力学系のマルコフ分割は、力学系理論と数論を繋ぐ重要なアイデアであることが伊藤らの継続的研究で分かってきた。Pisot数に対応する双対タイル張りは、ベータ展開アルゴリズムに対してこの自然拡大とマルコフ分割を導く重要な方法である。この詳細な記述が大切であるが、特に有限性条件、弱有限性条件という代数的な条件がこのタイル張りを可能にする要件であることが分かってきた。論文1では、3次のPisot単数がいつ有限性条件を満足するのかを分類することに成功。論文6では弱有限性条件が、タイル張りが本質的に重ならないことを数論的方法で示した。この弱有限性条件は全てのPisot単数がもつ性質と予想される。一方、Pisot双対タイル張りとは対極にある標準数系でのタイル張りの研究も進んだ。論文2でJ.Thuswaldnerとの共同研究では、二次の標準数系タイル張りの分類に関して多重点の状況を詳しく調べた。三重点が四個、または六個の場合にはタイルが円盤と同相となる。いつこれが生ずるかを、定義方程式の係数の簡単な関係で記述することに成功した。論文5ではA.Pethoeとの共同で標準数系の新しい代数的特徴付けを行った。この論文は定数項がある程度大きい場合にその判定が簡単である。この研究方向は現在進行形で発展している。論文3, 4では、谷川、江上、松本らとオイラーザギエ型の多重ゼータ関数の解析接続と負の整数点での値に関し研究した。タイル張りのゼータ関数を定義する上で、これらの研究は役に立つ。対応する記号力学系のエントロピーを反映するタイル張りゼータ関数とそのコホモロジー論に関しては明石、吉原らとの共同研究が進んでいる。
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